夜のパン屋

灯火

その店の灯りは、朝が、早い。

まだ、外が暗いうちから、パン屋の窓に、あかりが、ともる。

夜勤明けの人が、その灯りを見て、ほっとする。

始発を待つ人が、その灯りに、あたたまる。

店主は、客のためだけに、早起きしているのでは、ない。

ただ、いいパンを、焼きたい。それだけだ。

だが、その灯りが、名前も知らない誰かの、夜明けを、支えている。

自分の仕事を、まっすぐに、やること。

それが、知らないうちに、誰かの灯りに、なっている。

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