画家研究

モネ——死の直前まで、愛する人の命の光を残したかった人

クロード・モネ(一八四〇〜一九二六)。フランスの画家。「印象派」という言葉は、この人の一枚の絵から生まれた。 八十六年の生涯のあいだ、彼が追いつづけたのは光だった。海の光、川面の光、駅の煙にさす光、大聖堂の壁を移っていく光、池に浮かぶ睡蓮...
画家研究

ルノワール——人間に光を当てたいと願った人

ピエール=オーギュスト・ルノワール(一八四一〜一九一九)。フランス、リモージュの生まれ。印象派の画家である。 七十八年の生涯のあいだ、彼が描きつづけたのは人だった。踊って笑っている男女。女。こども。年をとった人。 そして、その人たちの上に...
画家研究

上村松園——出雲という土地で——

上村松園(一八七五〜一九四九)。京都に生まれ、生涯、女性ばかりを描いた日本画家である。 女性として初めて文化勲章を受けた人でもある。 ここでは、その生涯を生まれから順に辿る。そのまえに、絵の話から始めたい。 出雲という土地で わた...
画家研究

生きている時間を、描いた人 ——ジュール・パスキンのこと

エコール・ド・パリの画家、ジュール・パスキン(一八八五〜一九三〇)。 ブルガリアに生まれ、ルーマニアで育ち、ウィーンとミュンヘンで学び、パリで描き、アメリカ国籍を取って、パリで死んだ。 四十五年の生涯のあいだ、彼が描きつづけたのはほとんど...
草花研究

ディフェンバキア——美しさ/欲望/接触/毒/境界

ディフェンバキアは、ホームセンターでもよく見かける観葉植物の一種である。 熱帯的で、大きな葉を持ち、緑の中に白い斑が入っている。 どこか異国的で、少し誘惑的にも見える植物だ。 日本で一般に紹介される花言葉には、 「危険な恋」 というものがあ...
草花研究

パキラ――ひらいた手のような木

パキラの花言葉は、一般に「快活」、そして「勝利」とされることが多い。 「快活」は、パキラの明るく広がる葉や、生命力の強さから連想される言葉。 「勝利」は、丈夫で育てやすく、勢いよく成長する姿に結びつけて語られることが多い。 わたしがパキラを...
色彩研究

空はなぜ、人を浄化するのか ——青のこと

青と聞いて、わたしはまず自然界のそれを思い浮かべる。空の青と、海の青。 そして思い浮かべた瞬間に、自分が少しだけ浄化されていることに気づく。何もしていないのに。ただ、思い出しただけなのに。 では、空はなぜ人を浄化するのだろう。海の浄化と、空...
草花研究

カーネーション——赤と白に、分けられていた頃

カーネーションは、ナデシコ科ナデシコ属の花である。 学名を Dianthus caryophyllus という。Dianthus は、ギリシャ語の dios(神)と anthos(花)が合わさった言葉。つまり、「神の花」。 caryophy...
草花研究

黄色いチューリップ——花言葉が書き換えられた花

黄色いチューリップの花言葉を引くと、日本の辞典にはたいてい「望みのない恋」「叶わぬ恋」と書いてある。 ところが英語で同じ花を引くと、出てくるのは「明るい思い(cheerful thoughts)」「あなたの笑顔には太陽の光がある」だ。 同じ...
草花研究

四葉のクローバー——幸運は、踏まれた場所に出る

原っぱにしゃがんで、四葉を探した時間が誰にでもあると思う。見つからないまま日が傾いて、膝が痛くなって、それでもまだ探していた、あの時間。 四葉のクローバーは、なぜ幸運の印になったのか。そして、この草の本当の名前——白詰草(しろつめくさ)——...
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